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庭座敷棟

記事ID:0017421 更新日:2021年1月29日更新 印刷ページ表示

庭座敷

 庭座敷棟は、天保8年(1837)に建て増され、非常に質の高い書院造(しょいんづくり)となっています。

 「ニワザシキ」は間口一間の本庁と床脇に間口一間の付書院をそなえています。床柱(とこばしら)は北山杉の磨丸太(みがきまるた)、床框(とこかまち)に黒柿(くろがき)、落掛(おとしかけ)に神代杉(じんだいすぎ)、床脇の違棚(ちがいだな)には欅(けやき)の玉杢(たまもく)といった銘木を惜しみなく使い、障壁(しょうへき)には金砂子(きんすなご)を全面に撒きます。また、高い天井をもつ室内に長押(なげし)を廻らし、桃のデザインの釘隠を用います。「ニワザシキ」と「ツギノマ」境の欄間(らんま)には、波間に躍動する、玉眼(ぎょくがん)をもつ鯉の彫刻が目を引きます。

 明治21年(1888)に当家を訪れた有栖川宮熾仁(ありすがわのみやたるひと)親王が、この座敷からの庭園の眺めを賞賛し、「慶雲館」と名付け、その時の書を、「ツギノマ」小壁の扁額に見ることができます。


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