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骨髄・末梢血幹細胞採取の方法

記事ID:0010723 更新日:2021年8月13日更新 印刷ページ表示

骨髄採取の方法

骨髄採取は腰の骨から

 骨髄液は、骨盤を形成する大きな骨(腸骨)から注射器で採取されます。
 手術室でうつ伏せになった状態で、骨盤の背中側、ベルトの位置より少し下の腸骨に、皮膚のうえから専用の針を数か所(腸骨には左右数十か所)刺して吸引します。
 採取する量は通常400~1200mlで、患者の体重に応じて採取量が決まります。骨髄採取の多くは全身麻酔下で行われ、所要時間は1~3時間です。

採取後の経過

 ドナーは提供後、通常2~3日で退院し、多くの方はすぐに日常生活に戻ることができます。
 退院後はコーディネーターが電話で健康状態のフォローアップを続けます。採取により一時的に減った骨髄液は速やかに元に戻ります。

骨髄採取によりでる症状

 以下の症状が出ることもありますが、通常は速やかに回復します。

痛み

 麻酔からさめた後、採取部位(採取傷)が痛むことがあります。程度は個人差があり、1~7日間残ったという例が多く、まれに1か月以上残った例もあります。

発熱などの諸症状

 採取後、37~38度の発熱やのどの痛み、吐き気、全身のだるさといった症状が出ることもあります。
 通常は1~2日で軽快します。

接種あと

 体質によっては、皮膚に少し針のあとが残る場合もあります。通常は3~6か月で針のあとは消えます。

末梢血幹細胞採取の方法

末梢血幹細胞採取は腕から

 採取前の3~4日間、白血球を増やす薬(G-CSF)を注射し、4日目または5日目に末梢血(全身を流れる血液)に流れ出した造血幹細胞を専用の機器を使って採取します。
 腕に針を刺し、血液中の造血幹細胞だけを取り出し、残りの血液を戻します。採取した量が不十分な場合は翌日、2回目の採取を行います。
 所要時間は約3~4時間で、その間、両腕は動かせません。

採取後の経過

 ドナーは提供後、通常1~2日で退院し、多くの方はすぐに日常生活に戻ることができます。退院後はコーディネーターが電話で健康状態のフォローアップを続けます。

末梢血幹細胞採取によりでる症状

 以下の症状が出ることもありますが、通常は速やかに回復します。

注射による諸症状

 一過性のものとして、骨痛(腰痛、関節痛等)、倦怠感、頭痛、胸痛、不眠、食欲不振、悪心・嘔吐、動悸、発疹があります。痛みは鎮痛剤で消失します。

採取中の諸症状

 採取した血液が凝固するのを防ぐ抗凝固剤が投与されるため、手足のしびれ・口の周りのしびれなどがでる場合があります。多くの場合、カルシウム剤を投与することで改善します。

採取のあと

 血小板が減少することがありますが、その際は適切な処置を行います。また、針を刺したところが青くなることがありますが、通常は1~3週間で消えます。

 

出典:ドナー登録のしおり「チャンス」日本骨髄バンク発行

 

骨髄バンク等についての問い合わせ

  • 日本骨髄バンク Tel:03-5280-1789