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がんは早期発見し治す時代です~あなたにとって身近ながんを知ってください~

記事ID:0020936 更新日:2024年2月1日更新 印刷ページ表示

 がんは、体をつくっている細胞において遺伝子が傷ついた異常な細胞がどんどん増えていくことで発生し、周辺の正常な細胞に必要な栄養を奪いながら全身に広がっていく病気です。現在、国民の2人に1人が一生のうちにがんにかかると言われています。しかし、日々の生活習慣を見直すことで、がんを予防できることも分かってきました。身近な病気であるからこそ、正しい知識を身につけておくことが大切です。

 

がんの予防方法

生活習慣を見直しましょう

 がんの発症には毎日の生活習慣の積み重ねが大きくかかわっています。生活習慣は自身で改善することができるので、がん予防のための新しい生活習慣を身につけていきましょう。

〇禁煙しよう:

たばこを吸う人の発がんリスクは吸わない人の約1.5倍だと言われていますが、吸わない人でも受動喫煙等によってがんを発症することもあります。

〇節酒しよう:

  過度な飲酒は肝細胞がん、食道がん、大腸がん、乳がんなどのリスクを高めると言われています。適正飲酒量を守り、週に2日は休肝日をつくりましょう。

〇食生活を見直そう

  減塩を心がけ、野菜を十分に摂るようにしましょう。また、熱いものは避け、少し冷ましてから口にすることも大切です。赤肉や加工肉のとりすぎもがんのリスクを上げるため、摂取量を調整しましょう。

〇身体を動かそう

  仕事や運動などを通しての身体活動量が多いほど、がんの発症リスクが低くなると言われています。目安としては、18歳~64歳の場合、歩行またはそれと同等以上の身体活動を1日60分、汗をかく程度の運動を1週間に60分行うよう心がけましょう。65歳以上の方は、運動強度を問わず、毎日40分程度の身体活動をするのが望ましいと言われています。

〇適正体重を維持しよう

  太り過ぎても痩せすぎても、発がんのリスクは高くなり、さらにがんによる死亡リスクも高くなります。目安となる適正体重は、身長(m)×身長(m)×22から計算できます。

 

 ワクチンを受けてがんを予防しよう

   宮津市では子宮頸がんを予防するために、定期接種の対象者である中学1年生から高校1年生相当の方等に対してHPVワクチン接種の助成をしています。ヒトパピローマウイルス(HPV)は、性的接触のある女性であれば50%以上が生涯で一度は感染するとされている一般的なウイルスです。 HPVに感染しても、9割以上はウイルスが自然に排除されますが、1割程度は長い間排除されずに感染が持続し、その一部に前がん病変(がんが発生しやすい状態)や子宮頸がんが発生すると考えられています。HPVの中には子宮頸がんをおこしやすい種類(型)のものがあり、HPVワクチンは、このうち一部の感染を防ぐことができます。宮津市のHPVワクチンの詳細については、宮津市ホームページをご覧ください。「子宮頸がんワクチン(HPV​ワクチン)予防接種について

 

早期発見のために

がん検診を受けましょう

 がん検診は、がんを早期発見して死亡率を下げることを目的に受診するものです。生活習慣を改善し健康的な生活をしていても、細胞の老化や免疫力の低下などから絶対にがんにならないようにすることはできません。しかし、医療の進歩により早期にがんを発見できれば完治する確率も高くなりました。自覚症状のない早期のがんを発見するために、がん検診を定期的に受けることが大切です。一方で、がん検診にはデメリットもあります。放射線被ばくや検査による事故、がんではない人にがんの疑いがあると言われる(偽陽性)、がんの見落とし(偽陰性)などがあります。しかし、早期発見による死亡リスクの低下や、前がん病変を見つけて治療することでがん発症を予防することができるというメリットが上回っているため、国は胃・大腸・肺・乳・子宮頸がん検診を推奨しています。

 

がん検診で要精密検査と結果が出たら、医療機関で精密検査を受けましょう

せっかく受けたがん検診も、精密検査を受けなければ本来見つけられたかもしれないがんを見落としてしまう可能性があります。要精密検査となった方は、必ず精密検査を受けるようにしましょう。

各がん検診について

●胃がん検診

 胃がんはがんの中でも罹患数、死亡数ともに上位を占めています。しかし、早期発見すれば、90%以上治癒することができます。リスク要因には喫煙、塩分摂取過剰、ピロリ菌感染などがあります。検査でピロリ菌が陰性でも、ピロリ菌を除去しても胃がんになる可能性はありますので、定期的な検診が必要です。

 

●大腸がん検診

大腸がんは日本人が1番多くかかるがんです。また、罹患数、死亡数ともに増えています。しかし、早期に発見できた場合の5年生存率は95%以上と極めて高いです。リスク要因としては、食生活の欧米化や運動不足、飲酒、喫煙などがあります。また、痔疾患であっても大腸がんがある可能性はあります。

 

●肺がん検診

  肺がんは日本人のがんの中で死亡数1位です。喫煙が大きく関係していますが、たばこを吸わない方も受動喫煙などによって肺がんになる可能性はあります。検診では基本的に胸部X線検査を行いますが、50歳以上で喫煙指数(1日に吸うたばこの本数×喫煙年数)が600以上のハイリスクの方は痰を採取して調べる喀痰細胞診を勧めています。

 

●乳がん検診

乳がんは女性がかかるがんのなかで1番多いと言われています。現在日本人女性の11人に1人の割合で生涯のうち乳がんにかかるリスクがあります。乳がんはステージ1期ならほぼ根治できると言われています。乳がんは女性ホルモンの影響を大きく受けており、そのほかにも運動不足や飲酒などもリスク要因となります。

 

●子宮頸がん検診

  子宮頸がんは、若い世代に多く、特に20歳代で子宮頸がんにかかる人が急増しています。子宮頸がんの発生には、主にヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が関係しています。また、出産回数が多いことや喫煙なども子宮頸がんのリスク要因になります。HPVワクチンはある程度HPV感染を予防することはできますが、ワクチン接種で感染を予防できない高リスクHPVもあります。またすでに感染しているHPVの排除はできないため、HPVワクチン接種後も、定期的に検診を受けることが大切です。