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熱中症対策

記事ID:0022165 更新日:2024年5月16日更新 印刷ページ表示

熱中症とは

熱中症とは、体温が上がり、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体温の調節機能が働かなくなったりして、体温の上昇やめまい、手足のしびれや吐き気など、様々な症状があらわれる状態のことです。

熱中症を引き起こす3つの要因

要因1:環境

  • 気温が高い
  • 湿度が高い
  • 風が弱い
  • 日差しが強い
  • 閉め切った屋内
  • エアコンの無い部屋
  • 急に暑くなった日
  • 熱波の襲来

要因2:からだ

  • 高齢者や乳幼児、肥満の方
  • 糖尿病や精神疾患といった持病
  • 低栄養状態
  • 下痢やインフルエンザでの脱水状態
  • 二日酔いや寝不足といった体調不良

要因3:行動

  • 激しい筋肉運動や、慣れない運動
  • 長時間の屋外作業
  • 水分補給できない状況

暑さ指数(WBGT)とは

暑さ指数とは、熱中症のなりやすさを表す値のことで、気温のほかに、湿度や日射、風を含めて計算されます。熱中症になりやすい気候かどうかチェックする習慣を付けましょう。

暑さ指数

注意すべき生活活動の目安

注意事項

【危険】

31以上

すべての生活活動で起こる危険性

高齢者においては安静状態でも発生する危険性が大きい。

外出はなるべく避け、涼しい室内に移動する。

【厳重警戒】

28以上31未満

外出時は炎天下を避け、室内では室温の上昇に注意する。

【警戒】

25以上28未満

中等度以上(ウォーキング10分1km程度、ゴルフ、掃除、庭の草むしり等)の生活活動で起こる危険性

運動や激しい作業をする際は定期的に充分に休息を取り入れる。

【注意】

25未満

強い生活活動(エアロビクス、ジョギング、登山等)で起こる危険性

一般に危険性は少ないが激しい運動や重労働時には発生する危険性がある。

熱中症対策

暑さに負けないからだづくり(暑熱順化)

暑さに慣れていないと熱中症になる危険性が高まります。暑熱順化とは、体が暑さに慣れることで、暑くなる前から体を暑さになれさせることによって、汗が出やすくなり、体温の上昇を食い止められるようになります。

暑熱順化による体の変化

暑熱順化できていない時

*熱中症になりやすい状態*

暑熱順化できている時

*熱中症になりにくい状態*

  • 皮膚の血液量が増えにくく、熱放散しにくい
  • 汗に含まれる塩分が多く、ナトリウムを失いやすい
  • 体温が上昇しやすい など
  • 皮膚の血液量が増えやすく、熱放散しやすい
  • 汗に含まれる塩分が少なく、ナトリウムを失いにくい
  • 体温が上昇しにくい など

日常生活でできる暑熱順化対策

体を暑さに慣れさせることが重要なため、実際に気温が上がり、熱中症の危険が高まる前に、無理のない範囲で汗をかくことが大切です。

暑熱順化には個人差もありますが、数日から2週間程度かかります。日常生活の中で、運動や入浴をすることで、汗をかき、体を暑さに慣れさせましょう。

ウォーキング(30分)、ジョギング(15分)/週5回程度

外出時にできるだけ階段を使用するなど、意識して少し汗をかくような動きをしましょう。

サイクリング(30分)/週3回程度

通勤や買い物などに取り入れられる場合は取り入れましょう。

筋トレ・ストレッチ(30分)/週5回から毎日

室内では筋トレやストレッチで軽く汗をかくことができます。運動時の室内の温度には注意し、暑くなりすぎたり水分や塩分が不足したりしないようにしましょう。

入浴/2日に1回

シャワーだけでなく、湯船につかりましょう。湯の温度が高めの場合には時間は短め、湯の温度が低めの場合には少し長めの入浴を心がけましょう。

暑さに負けない対処法

ときに命にかかわることもある熱中症を防ぐために、暑くなった後の対処法として以下を参考に暑さへの対処をしてください。

暑さを避ける

屋内では

エアコンや扇風機を使用したり、すだれやカーテンを活用して直射日光を避けるなどにより暑さを避けてください。

屋外では

日傘や帽子をかぶったり、日陰を利用してこまめに休憩をとるなど暑さを避けてください。

水分補給や塩分補給を忘れずに

1日に体から出ていく水分は、体重70kgの人の場合2.5リットルといわれています。のどが渇いていなくてもこまめな水分補給をするようにしましょう。また、大量に汗をかいたら塩分補給も行いましょう。

熱中症に特に注意が必要な方

子ども

子どもは汗をかく仕組みが十分に発達していません。子どもは、大人よりも体重に対して体表面積が大きいため、周囲の環境の影響を受けやすく、熱しやすく冷めやすいという体格上の特徴があります。

気温が皮膚温よりも低い場合には、体の表面から熱を逃がすことで大人と同じように深部体温を調整することができますが、気温が皮膚温よりも高い場合や、地面からの照り返しなどの輻射熱が大きな場所(夏季の炎天下)では、周囲の環境の影響を受けて、熱中症のリスクが高くなります。

子どもの熱中症は周囲の人が、顔色や汗のかき方を注意してみることで防ぐことができます。子どもの顔が赤く、大量に汗をかいている場合には深部体温が上昇していることが考えられるため、涼しい場所で休み、水分や塩分を補給するようにしてください。

高齢者

高齢者は、体の熱を周囲に逃がす熱放散能力が低く、深部体温が上昇しやすくなります。

また、高齢者は温度に対する感覚が弱くなって「暑い」と感じにくくなったり、体内の水分量が減少していたり、のどの渇きを感じにくくなったりすることで、熱中症にかかりやすくなっています。

高齢者は自分自身も、周囲にいる人も、熱中症に注意してください。

熱中症の症状と対応

軽い症状:急いで応急処置を

  • めまい
  • 筋肉痛、筋肉の硬直
  • 手足のしびれ
  • 気分の不快

これらの症状があらわれたら/見られたら、急いで応急処置をしましょう。

熱中症の応急処置

  • 涼しい場所へ避難し、服や靴をぬがせ体を冷やす
    氷枕や保冷剤で両側の首筋やわき、足のつけ根などを冷やしましょう
  • 水分、塩分を補給させる
  • 十分に休息をとらせ、回復したら帰宅させましょう

やや重い症状:急いで病院へ

  • ズキンズキンとする頭痛
  • 吐き気、嘔吐
  • 体がぐったりとする

これらの症状があらわれたら/見られたら、急いで病院へ行きましょう。

重い症状:すぐに救急車を

  • 意識がない
  • 手足が動かない
  • けいれん

これらの症状があらわれたら/見られたら、すぐに救急車を呼びましょう。