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松籟 第八十二巻

『春の海 終日(ひねもす)のたり のたりかな』これは与謝蕪村の代表的な一句で、春の宮津湾を眺めながら詠んだとする説もあります。蕪村は1754 年から3 年あまり宮津の見性寺に逗留(とうりゅう)していたと記録にあり、きっと我々と同じように、厳しい冬の後の暖かな春を待ちわびていたことでしょう。
冬の厳しさを越え、やわらかな光に包まれる宮津の春は、旅立ちの季節でもあります。この春、進学や就職で宮津を離れる皆さんへ。どこにいても、この蕪村が詠んだ素晴らしい宮津の春を折に触れて思い出してください。そして、いつでも帰ってきてください。皆さんとつながり続けることが、まちの力になります。新たな一歩を、心から応援しています。
