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天橋立#9 恋愛成就にご利益あり!? パワースポットをめぐる「天橋立三社参り」

印刷用ページを表示する 記事ID:0012420 更新日:2022年1月7日更新
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日本三景のひとつ「天橋立」。奇跡の絶景として古代より人々の心を魅了し続けてきた“謎多き天橋立”の魅力を連載記事で紐解きます。第9回のテーマは、天橋立周辺に鎮座する三つの神社をめぐる「天橋立三社参り」です。
三社をお参りすることで気がめぐり、恋愛が成就するとのことで、数年前よりじわじわと人気が高まっています。今回はその三社をめぐりながら、それぞれの神社の見どころをご紹介します。

 

天橋立三社参りとは?

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めぐるのは「天橋立神社」「元伊勢籠神社(もといせこのじんじゃ)」「眞名井神社(まないじんじゃ)」の三つの神社です。
実は、この三社参りは昔から存在したわけではなく、12年ほど前に天橋立観光協会が企画した「天橋立三社詣ツアー」がきっかけで誕生しました。しかしながら、“神代の昔、天に住む男神が眞名井神社に住む女神の元に通うために使っていたハシゴが倒れて天橋立になった”というロマンチックな「天の浮橋神話」があることも手伝い、天橋立周辺の三社をめぐると特に恋愛成就ができると口コミで広がり、ブームになりました。

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訪れるには徒歩でゆっくり向かうのも良いですし、自転車を借りて効率よくサイクリングでまわるのも良いですね。
参詣する順番は特に決まっていないので、今回は天橋立駅からスタートし廻旋橋を渡って、天橋立神社⇒元伊勢籠神社⇒眞名井神社の順番でめぐってみましょう。

 

海に囲まれているのに真水が湧く「天橋立神社(天橋立明神)」

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智恩寺から橋を渡り、松並木を歩いていくと左手に見えてくるのが「天橋立神社」です。ご祭神は豊受大神(とようけのおおかみ)、大川大明神(おおかわだいみょうじん)、八大龍王(はちだいりゅうおう)といわれています。

現在は、本殿(画像参照)の近くにある道から入って参拝することが多いですが、本来は阿蘇海の波打ち際ギリギリに立っている一の鳥居(神社の入口から社殿に向かって最初にくぐる鳥居)から参拝するのが正式です。

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本殿前から阿蘇海の方を振り返ると、遠くに石の鳥居が見えました。あちらが阿蘇海側に立つ一の鳥居ですね。

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天橋立観光協会にお尋ねしたところ、明治時代まで天橋立の大天橋の端は、この一の鳥居辺りまでしかなかったのだとか。ですから参拝者は船で鳥居まで渡り、松並木の参道を歩いて本殿へ向かいました。

天橋立・大天橋については、詳しくは「基礎知識」記事をご覧ください。

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本殿前に着いたら、すぐ側にある「磯清水いそしみず」で手を清めます。
この水は日本名水百選の一つで、周りが海なのに塩分を含まない真水が湧いている不思議な井戸として知られています。こちらは湧き水なので、飲用は控えましょう。

 

お伊勢さんのふるさと「元伊勢籠神社」

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天橋立神社にお参りした後、「雪舟松」や「見返りの松」など名前が付けられた松を眺めながら天橋立を渡り、次は「元伊勢籠神社もといせこのじんじゃ」へ向かいます。
現在、三重県の伊勢神宮に祀られている天照大神あまてらすおおみかみと豊受大神とようけのおおかみは、かつて元伊勢籠神社の奥宮に祀られており、この地から伊勢に遷られたと伝わっています。全国に天照大神が祀られたという「元伊勢」はたくさんありますが、天照大神と豊受大神が一緒に祀られたのは、元伊勢籠神社だけなのだそうです。​

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明るい境内に対して本殿は厳かな雰囲気が漂います。本殿の高欄には伊勢神宮と籠神社に「青・黄・赤・白・黒」の五色の座玉すえたまが据えられており、高い格式を表すと考えられています。

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代々、籠神社の宮司を務めている海部(あまべ)家は、現在まで83代続いている由緒正しき家系で、日本最古の家系図「籠名神社祝部海部直氏系図」(国宝)も所持しています。
そして、元伊勢籠神社の御祭神「彦火明命(ひこほあかりのみこと)」はどんな災難でも振り払うと言われており、強力な御利益がある神社でもあります。
悠久の歴史ロマンに思いを馳せながら、しっかりお参りしましょう。

籠神社の見どころについて詳しくは、こちらをご覧ください。

https://www.city.miyazu.kyoto.jp/site/citypro/6254.html

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ここでひとつ、ぜひ知ってもらいたいお守りがあります。
新月と満月の日に籠神社と奥宮である眞名井神社の両社を参拝することを「産霊詣りむすひまいり」と言い、この日にお参りすると天地・万物を生成・発展させる霊妙な力むすひの御神威があるといわれています。
新月の日は「日」と書かれた黒色のお守り、満月の日は「月」と書かれた白色のお守りが授与され、合わせると「明」日という文字があらわれます。
新月、満月という特別な日にしか授与されない貴重なお守りですので、三社参りのスケジュールを立てる際は、ぜひこちらも考慮してみてくださいね。

 

神代の時代から神聖な地とされた「眞名井神社」

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元伊勢籠神社から山の方へ歩くこと約15分。元伊勢籠神社の奥宮「眞名井神社」に到着します。こちらが三社の中では一番のパワースポットです。
歴史は古く、神代にこの地に豊受大神を祀ったのがはじまりと伝わっています(最初、豊受大神のみお祀りしておりましたが、後に天照大神もお遷りになり、ご一緒にお祀りされました)。

眞名井神社の歴史について詳しくはこちらをご覧ください。

https://www.city.miyazu.kyoto.jp/site/citypro/8576.html

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拝殿の後ろには縄文時代より受け継がれている「磐座(いわくら)」があります。
これこそが、眞名井神社の真の姿で、古代の人々が神様をお祀りした場所です。まだ神様を祀る社殿が無かった古代、人々は大きい木や岩石(磐座・いわくら)など自然のものに、天上より神様が降りて宿ると考え、神々の世界と人の世界をつなぐものとして信仰されてきました。

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太古の昔から、この地が神聖な場所であることが窺えます。
それゆえ、現代でも「パワースポット」として参拝する人が後を絶ちません。
三社参り最後のスポットにして、最大のポイントである眞名井神社での参拝は、念入りに行いました。

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神聖な場所と言えば、眞名井神社の鳥居の側でこんこんと湧き出る「天の眞名井の水」も要チェックです。
この水は、かつて神様が天上から黄金の鉢に入れ持ち降りたと伝わる霊水。この名水をいただきに、全国各地からたくさんの人が訪れています。ひんやりと冷たいご神水は、縁結びにもご利益があるそうですよ。

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天橋立三社参りは恋愛成就の御利益があるとお伝えしましたが、伝説・伝承・信仰が深い古社をめぐることで、運気そのものがアップするとも言われています。
皆さんもぜひ、天橋立三社をめぐり、人生における幸運を掴んでくださいね!

 

<データ>
天橋立神社
京都府宮津市文珠天橋立公園内
参拝自由

丹後一宮 元伊勢 籠神社 
奥宮 眞名井神社

宮津市字大垣430
TEL:0772-27-0006
ホームページ https://www.motoise.jp/<外部リンク>

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