本文
海洋高校生の岩がき実習を取材しました
~受け継がれる”伝統の岩がき”~
4月20日(火)、海洋高校にて現役漁業者と高校生の交流会が行われました。
海洋科学科の2・3年生41人は実習授業として岩がきの研究に取り組んでいます。
大切に育てた岩がきを、よりおいしく、丁寧に消費者の皆さんへお届けできるよう、この日はプロから本格的な技術を習いました。
5月から旬が始まる岩がき。毎年この時期は授業の時間内で、京都府漁業協同組合への上場の準備が行われます。
この日生徒たちの指導にあたったのは、京都府漁業士会会長の小倉耕平さん。
囲うように集まり、生徒たちは真剣な表情で小倉さんの手元を見つめます。
今日の作業は、数個の固着した岩がきをバラバラに分離する“原盤割り”。
普段自分たちが行う作業とどこに違いがあるのか、一生懸命観察し、技術を取り込もうと集中していました。
岩がきの研究は約10年、先輩たちから後輩へ受け継がれて行われています。
岩がきは稚貝から商品として売れるようになるまで、約4~5年かけて育つそうで、5年前の先輩が採集した種苗を水揚げし、まさに今、出荷の準備をしているのです。
熱心に実習に取り組む海洋高校生の様子にも納得がいきます。この岩がきには海洋高校生の意志が代々受け継がれているのですね。
「最初はなんで、岩がきを育てているんだろうと思って始まった実習でしたが、こうやって自分たちで育て、海洋高校で育てた岩がきとして発信されることで、全国の皆さんに岩がきの美味しさを知ってもらいたいと思うようになりました。本当にいい岩がきなので、たくさんの人に食べてほしいです」と実習について教えてくれたのは、吉岡未来(よしおか みらい)さん。
ウエイトリフティングでは全国三位の成績を持つ実力者です。
おすすめの食べ方を質問すると、「ぜひそのまま!本当のカキの味がわかります!」と力強く答えてくれました。
海洋高校生の先輩から後輩へ受け継ぐ“伝統の岩がき”、そして巣立っていった海洋高校生たちが育てる岩がき。
宮津で育った岩がきをぜひご賞味ください。
ほかにも、「海洋高校1日密着」(kyotoside)レポート<外部リンク>がありますので、ご覧ください。