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古代から現代まで続く宮津の超絶パワースポット〜眞名井神社〜
籠神社から山の方へ、眞名井川の川音を聞きながら歩くこと約10分。籠神社の奥宮「眞名井神社(まないじんじゃ)」に到着します。樹々に囲まれた神社は実に神秘的で、最近ではパワースポットとしても全国にその名を轟かせている神社です。
今回は、そんな眞名井神社ついてご紹介します。
眞名井神社のココがスゴイ!(1)“元伊勢”籠神社発祥の地
眞名井神社の歴史は神代の時代にまで遡ります。籠神社の神職さんに話を伺うと、籠神社の宮司・海部家の祖先である彦火明命(ひこほあかりのみこと)が、籠神社の海の奥宮である冠島に降臨。この地に眞名井神社(匏宮・よさのみや)を立て、豊受大神(とようけのおおかみ)を祀ったのが神社のはじまりといわれています。
匏宮には後に天照大神も遷座(遷り)し、後年、天照大神と豊受大神はそれぞれ三重県の伊勢神宮の内宮と外宮にお引っ越し。匏宮は籠神社と名を変え現在の地に遷りました。
それゆえ籠神社は、“伊勢神宮の外宮と内宮両方の元”という意味で「元伊勢」と呼ばれているのです。
※籠神社の歴史についてはこちら「籠神社」のページをご覧ください。
眞名井神社のココがスゴイ!(2)縄文時代から祀られ続ける全国でも稀有な「磐座」
そのような悠久の歴史を感じながら神社の階段を上り、拝殿の背後に目をやると、鳥居の向こうに迫力のある大木と巨石が見えます。これこそが眞名井神社の真の姿。縄文時代より受け継がれている祭祀場「磐座(いわくら)」です。
まだ神様を祀る社殿が無かった古代、人々は大きい木や岩石(磐座・いわくら)など自然のものに天上より神様が降りてきて宿ると考え、神々の世界と人の世界をつなぐものとして信仰されてきました。
眞名井神社の磐座は2つあり、拝殿の真後ろにある「主座」には豊受大神(写真上)、左側の「西座」には天照大神と天橋立などを創ったといわれる伊射奈岐(いざなぎ)大神、伊射奈美(いざなみ)大神がお祀りされています(ひとつ前の写真)。神祭りの源流といわれる磐座にお参りをしていると、なんだかタイムスリップした気分になってきます。
眞名井神社のトリビア
ところで眞名井神社を訪れるとわかりますが、現在の本殿は新しくとても美しいもの。江戸時代に建てられた本殿の老朽化により、平成28年から2年の月日をかけて宮大工により修繕されました。その間、神様は籠神社に遷られ、本殿が完成した平成30年10月14日に「本殿遷座祭」を行い、新しい本殿に遷られました。本殿の形は籠神社の本殿と同じ神明造り。後ろには磐座から神様をおよびするための扉が付けられています。
眞名井神社のココがスゴイ!(3)神様が天上から持ち帰ったご神水
神社の鳥居前には「天の眞名井の水」が湧き出ています。この水は、天村雲命(あめのむらくものみこと)という神様が天上から黄金の鉢に入れ持ち降りたと伝わる霊水。「真名井」というのは水に付けられる敬称です。
最初は日向(現代の宮崎県)の高千穂の井戸に伝わったのですが、その後眞名井ヶ原に遷り、そこから伊勢神宮外宮にある上御井神社の井戸に遷された……と伝えられています。
〈データ〉
眞名井神社
所在地:宮津市大垣小字諸岡86
自由参拝
電話:0772-27-0006(元伊勢籠神社)
ホームページ:https://www.motoise.jp/about/okunomiya/<外部リンク>