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My Place マイプレイス ~爽やかに吹く 変化の風~

印刷用ページを表示する 記事ID:0024954 更新日:2025年1月20日更新
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 宮津で「輝く人」を紹介する「My-Place」
矢野大地さん

  ひやりと冬の潮風があたりを包む12月、葉の間から楕円形の黄色い顔が覗く圃場(ほじょう。今回はこの地でレモン農園を営む矢野大地(やのだいち)さんをご紹介します。
 矢野さんが初めてレモンの苗を植えたのは5年前。圃場は少しずつ面積を広げ、初期に植えた木には黄色や緑のレモンがたわわに実っています。
 日置育ちで大学進学までは教員を志していたという矢野さん。教員免許を取得するも、学びの提供は学校の外でもできるのではと、卒業後は、農業や林業を学びたい方と現場をつなぐ事業を営んでいました。10年間を高知県で過ごし、いずれはUターンを、と考えるなか抱いていたのは、「帰るからには、これまでの経験を活かして、宮津のためになることをしないと」という想い。模索した結果、辿り着いたのが農業でした。根幹にあったのは、1年間従事した東日本大震災の復興支援での経験。命と向き合う環境で、食べるものの大切さを実感したそうです。そして、身近に使える農地があったことも後押しとなり農業の道を進み始めました。
 でも、一体なぜレモン?「生産者の手を離れた先で産業が盛り上がる食材が面白いと考えていました」と矢野さん。「天橋立を有する宮津は観光業のまち。『宮津で育ったレモン』なんてあれば、様々な事業者さんに喜んでもらえるんじゃないか」地域産業の広がりを見据えて選ばれたのがレモンでした。
 「地域の方に、レモン良い感じやなと声をかけてもらえるようになりました」極めて稀な寒冷地でのレモン栽培。本当にできるのか不安も大きかったといいます。それでも、アドバイスをもらいながら試行錯誤を続けてきた5年間。「農業に『完璧』はなくて、もっとこうすれば良かったと思うことばかりです。宮津にレモンがあることが当たり前になる。そのために十分な生産力をつけることが今の目標です」レモンを通して宮津の将来を想う矢野さん。その着実な歩みは、地域に変化をもたらす爽やかな風をおこしています。

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