ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ

本文

表現と共に、⽣きる。  〜⾕⼝ 実⾥さん〜

印刷用ページを表示する 記事ID:0017443 更新日:2023年3月20日更新
<外部リンク>

MY-PLACE


 宮津で「輝く人」を紹介する「MY-PLACE」。

 表現を志さなきゃ、⽣きていけない。⾃⾝の内⾯と向き合い、ありのままの⾃分をキャンバスに描くアーティスト、⾕⼝実⾥さんにお話を聞きました。
 幼少期から絵が好きで、幼稚園のとき「お⽗さん」をテーマとした絵で銀賞。将来は「えかきやさん」になると夢を持つようになりました。
 ⽬に⾒える⾵景や、優しいタッチの絵を描いていた実⾥さん。現在の画⾵になったのは⾼校⽣のとき。⼊学後、周りからの期待に応えようとするあまり、⼼のバランスを崩してしまいました。鬱々(うつうつ)とし、⼼のなかがぐちゃぐちゃになって、「明⽇、⽣きているのかわからない」。これまで描いていた絵も描けなくなりました。外の世界を⾒る余裕がなく、⾃分と向き合うしかないなかで⽣み出された『depression』(鬱)。顔を覆い、うつむいて苦しそうな姿は、初めて⼈に⾒せた弱い⾃分でした。「できたとき、展⽰することが既に決まっていたので、『しまった』と思いました。みんなにはいつも明るく元気な姿しか⾒せていなかったからです」。さらけ出した⾃分を皆に⾒られるのが怖い、そんな不安を覆すように、絵の前で⽴ち⽌まる⼈、泣き出す⼈、「感動した」というコメントと共に絵の写真をSNSにアップする友⼈。表現の世界にいることで救われていると実感し、アーティストとしての原点となりました。
 ネガティブな感情を受け⼊れることは難しいけれど、綺麗なものだけじゃないのが⾃分。⾬だからこそ⾒える景⾊がある、⼼の声に⽿を傾け、解きほぐしてもらえたら、と1年半前『絵画教室 amedemo』を開設。2歳から80代までが通い、誰もが絵を描くことを楽しめるように⽇々模索されています。
 「ひとりでも同じ想いをしている⼈に届くことで私が救われる。万⼈に理解されなくても誰かひとりの⼼に残る絵を描き続けられるといいな」。内⾯と向き合う表現者としての挑戦は続きます。

公式Facebookへのリンク<外部リンク>公式Twitterへのリンク<外部リンク>公式Instagramへのリンク<外部リンク>