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手を伸ばしたくなる宮津のものを 〜川崎 裕子さん〜
宮津で「輝く人」を紹介する「MY-PLACE」。
今回ご紹介するのは、野菜を中心とした商品を製造するベジ工房を営む川崎さん。観光に来た人が手に取りやすいようにと、野菜を美味しく可愛い姿に変身させています。
生粋の宮津っ子である川崎さん。専業主婦の時に誘われたのがきっかけで、魚屋にあった喫茶店・山小舎でアルバイトとして長年働いていらっしゃいました。30年以上愛されたお店でしたが、『お母さん』と呼ばれ親しまれていた店主が病気を患い、お店を閉めることになりました。
川崎さんもしばらく休んでいましたが、常連さんから復活させてほしいという声を受け一念発起。自分でお店をやってみようと決意します。
10年続けたことで経営には慣れたけど、このままお店を続けていて大丈夫なんだろうか――。そんな時に浮かんだのは「ドレッシングを持って帰って、家で食べたい」というお客さんの声。『お母さん』の時から、お店で提供するドレッシングは手作りで、根強いファンが多かったそう。空いた時間で勉強を重ね、商品化を実現します。
もともと何かを作ることに興味を持っていた川崎さんは、これを機に製造業への転換を図ります。
こうして生まれたのが島崎にある今のお店『ベジ工房』。農家である家族が作っている野菜でメイドイン宮津のものを作りたいという思いが込められています。3年で商品ラインナップは7つ、取引先は5社まで拡大できました。
今売れているのは、干し芋とこはく糖。特にこはく糖は、可愛いパッケージが好評で、女の子や修学旅行生に人気のお土産物になったそうです。
今後もお土産物を中心に女性らしい目線の商品開発を続けていきたいという川崎さん。「宮津のものを好きになってもらうのはとっても嬉しい。モノを作る人がたくさん増えてくれたら」と、ものづくり仲間を待っています。