○宮津市認知症初期集中支援推進事業実施要綱

平成29年3月13日

告示第14号

(趣旨)

第1条 この要綱は、介護保険法(平成9年法律第123号)第115条の45第2項第6号に規定する地域支援事業として、認知症になっても本人の意思が尊重され、できる限り住み慣れた地域で暮らし続けられるよう、認知症である者及び認知症が疑われる者並びにその家族に早期に関わる認知症初期集中支援チーム(以下「支援チーム」という。)を設置することにより、早期の診断及び対応に向けた支援に係る体制の構築及び推進を図る宮津市認知症初期集中支援推進事業(以下「事業」という。)について必要な事項を定めるものとする。

(事業の内容)

第2条 事業の内容は、次に掲げるものとする。

(1) 支援チームの役割及び機能に関する普及啓発

(2) 支援チームによる次に掲げる認知症初期集中支援活動

 訪問支援対象者の把握

 訪問支援対象者等の情報収集並びに観察及び評価

 初回家庭訪問時の支援

 支援チームの会議の開催

 初期集中支援の実施

 関係機関等との連携

 記録等の管理

(支援チームの構成)

第3条 支援チームは、専門医1人及び専門職2人以上の認知症初期集中支援チーム員(以下「チーム員」という。)をもって構成する。

2 前項の専門医は、日本老年精神学会若しくは日本認知症学会の定める専門医又は認知症疾患の鑑別診断等の専門医療を主たる業務とした5年以上の臨床経験を有する医師のいずれかに該当し、かつ、認知症の確定診断を行うことのできる認知症サポート医(独立行政法人国立長寿医療研究センターが行う認知症サポート医養成研修(以下「認知症サポート医養成研修」という。)を修了した医師をいう。以下同じ。)である医師とする。ただし、当該医師の確保が困難な場合は、当分の間、次の各号のいずれかに該当する医師をもって充てることができる。

(1) 日本老年精神学会若しくは日本認知症学会の定める専門医又は認知症疾患の鑑別診断等の専門医療を主たる業務とした5年以上の臨床経験を有する医師であって、今後5年間で認知症サポート医養成研修を受講する予定のあるもの

(2) 認知症サポート医であって、認知症疾患の診断及び治療に5年以上従事した経験を有するもの(認知症疾患医療センター等の専門医と連携を図っている場合に限る。)

3 第1項の専門職は、次の各号のいずれにも該当する者とする。

(1) 保健師、看護師、准看護師、作業療法士、歯科衛生士、精神保健福祉士、社会福祉士、介護福祉士等いずれかの医療保健福祉に関する国家資格を有する者

(2) 認知症ケア又は在宅ケアの実務及び相談業務等に3年以上携わった経験がある者

(3) 独立行政法人国立長寿医療研究センターが行う認知症初期集中支援チーム員研修を受講し、必要な知識及び技能を修得した者。ただし、やむを得ない場合には、当該研修を受講した者がその受講内容を支援チーム内で共有することを条件として、この号の規定を満たしているものとみなすことができる。

4 チーム員は、市長が委嘱し、又は任命する。

5 チーム員の任期は、委嘱又は任命の日から当該委嘱又は任命の日の属する年度の翌々年度の3月31日までとする。ただし、補欠のチーム員の任期は、前任者の残任期間とする。

(チーム員の役割)

第4条 チーム員の役割は、次に掲げるとおりとする。

(1) 専門医は、他のチーム員を支援し、認知症に関して専門的見識から指導、助言等を行い、及び必要に応じて他のチーム員とともに訪問活動等を行い、相談に応じる。

(2) 専門職は、訪問支援対象者の認知症の包括的観察及び評価に基づく初期集中支援を行うための訪問活動等を行う。

(3) 前2号に規定する訪問活動等を行う場合のチーム員数は、初回の観察及び評価の訪問の場合は原則として医療系のチーム員及び介護系のチーム員それぞれ1人以上とし、合計2人以上の者で訪問を行うものとする。

(訪問支援対象者)

第5条 訪問支援対象者は、本市に住所を有する40歳以上の在宅で生活している者で、認知症が疑われる者又は認知症である者で、次のいずれかに該当するものとする。

(1) 医療サービス又は介護サービスを受けていない者又は中断している者で、次のいずれかに該当するもの

 認知症疾患の臨床診断を受けていない者

 継続的な医療サービスを受けていない者

 適切な介護サービスに結び付いていない者

 介護サービスが中断している者

(2) 医療サービス又は介護サービスを受けているが、認知症の行動及び心理症状が顕著なため、対応に苦慮している者

(認知症初期集中支援チーム検討委員会)

第6条 支援チームの設置及び活動状況並びに関係機関等との一体的な事業の推進及び評価を行うため、認知症初期集中支援チーム検討委員会(以下「検討委員会」という。)を開催する。

2 検討委員会では、支援チームの活動のうち次の事項について、検討を行うものとする。

(1) 支援チームの活動状況に関すること。

(2) 認知症に関する関係機関等との連携に関すること。

(3) その他支援チームの活動について必要な事項に関すること。

(守秘義務)

第7条 事業に従事する者は、業務上知り得た個人に関する情報その他の秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。

(事業の委託)

第8条 市長は、事業の一部を適切な事業運営が確保できると認められる法人その他の団体に委託することができる。

(その他)

第9条 この要綱に定めるもののほか必要な事項は、市長が別に定める。

この要綱は、告示の日から施行する。

宮津市認知症初期集中支援推進事業実施要綱

平成29年3月13日 告示第14号

(平成29年3月13日施行)