わたしたちのまち宮津市
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 天あまの掛かけ橋 (みやづ昔話紙しばい)79「天の掛け橋」(みやづ昔話紙しばい)天橋立についての話 このお話は、1994(平へい成せい6)年に市し政せい40周しゅう年ねんを記き念ねんしてつくられた紙しばいです。それぞれの学校の図書館にもあるので、ぜひ続つづきを読んでみましょう。また、ほかにも天橋立についてのお話がないか、調べてみましょう。 遠い遠い大昔、天の上の高たか天まが原はらにアメノミナカヌシという神がお生まれになった。しばらくしてイザナギノミコトという男神とイザナミノミコトという女神がお生まれになった。 二人はアメノミナカヌシノカミからりっぱなホコをいただき、雲の上にかかっている天あまの浮うき橋からそのホコで下界のドロをぐるりぐるりとかき回した。 そして、さっと引き上げるとホコの先からしずくがポタポタと落ちた。するとそこがみるみるうちに固かたまり、今の日本ができあがった。 高天原の神々は美しい国ができたと大よろこび。「みごとな美しい国だ。ぜひとも行ってみたい。」と下界の日本の国を見つめていた。ある日、「なんとかアメノミナカヌシノカミ様にたのんで、おりる掛け橋をつけていただこう。」とみんなでお願ねがいにあがった。するとアメノミナカヌシノカミは、「つくってあげるが、ほんとうに大事なときだけ、神だけが使う橋だよ。他の者が使うとすぐこわれてしまうからね。」と念ねんをおして掛け橋をおつけになった。 〔続く〕

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