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平成23年度施政方針
 
 
 平成23年度の一般会計をはじめ各特別会計の予算並びに関係諸議案の審議をお願いするにあたり、私の市政運営についての基本的な考え方と主要施策等の所信を申し述べさせていただきまして、市議会並びに市民の皆様の御理解と御協力をお願いいたしたいと存じます。
 
【基本認識】
 ギリシャに続くアイルランドの国家財政の破綻、チュニジアのジャスミン革命に続くエジプト騒乱など、世界は、前世紀に確立された世界経済や国家の体制といった仕組み・モデルが大きな変革の時を迎え、新たな世界経済のモデルや体制へと激動しています。
 
 こうした中で、我が国の経済は、一昨年度の100年に一度と言われた危機から、緊急経済対策などを通じて最悪期を脱したと見られており、デフレ基調にはあるものの、企業の設備投資、住宅投資等の改善により、国内総生産は3年ぶりのプラス成長に転じ、全体として、持ち直しの方向にあるとされております。しかしながら、完全失業率が低下したとはいえ、昨年秋以降の急速な円高の進行や海外経済の減速が懸念されるなど、多くの景気下振れのリスクも抱え、依然として厳しい状況にあるとともに、「第3の開国」とも言われるTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)への参加議論やEPA(経済連携協定)/FTA(自由貿易協定)網の拡大など、我が国の産業経済は、歴史の分水嶺(ぶんすいれい)とも言える岐路に立たされております。
 
 また、本市の経済、雇用情勢も、引き続き厳しい状況にあります。
 
 政府においては、昨年秋から、予備費、補正予算、そして平成23年度当初予算と、三つのステップで、雇用を中心に「医療・介護」「環境・エネルギー」「農林・地域活性化」等を新たな成長分野と位置付け、様々な経済対策が講じられてきております。
 
 
【みやづビジョン2011・宮津市財政健全化計画2011】
 こうした中で、平成23年度から始まる今後10年間の市政の基本的な方向、今後の宮津の発展の道筋として、地方自治法上の基本構想となる「みやづビジョン2011」を今議会に提案させていただきました。また、同時に、今後も財政の健全化を進める必要があることから、宮津市行政改革大綱2006の次の5年間の財政運営の基本として、「宮津市財政健全化計画2011」を策定しております。新年度は、こうした考え方の下で、この新しく描いた道筋の第一歩を踏み出す年としております。
 
 本市は、市制施行以降、立ち後れていた都市的社会基盤の整備や地域産業の育成、福祉・教育の向上等に努めてまいりました。しかしながら、戦後の高度成長期を通じた一極集中や経済の質的変化、国民のライフスタイル、価値観の多様化等に十分対応できず、現在は、人口の減少、地域経済の低迷、地域活力の衰退といった3つの負が連鎖するマイナススパイラルに陥り、極めて厳しい状況にあります。こうした状況を一日も早く断ち切り、反転上昇、元気な宮津にしていかなければなりません。
 
 また、5年前に破綻の危機にあった本市の財政は、市民の皆様にも大変な御辛抱をいただく中で行政改革大綱2006を断行させていただき、再建軌道にしっかりとのせることができましたが、今後も市税の減収が見込まれ、地方交付税をはじめとする国の地方財政支援も伸び悩むと思われる中で、高齢化等に伴う社会保障費の増大や山積する市政課題等に対応していくためには、さらなるしっかりとした財政基盤を築いていかなければなりません。
 
 このため、マイナススパイラルから脱却し、宮津市の再生を目指すための"攻めの中枢計画"「みやづビジョン2011」、足腰の強い行財政基盤の構築を図るための"守りの中枢計画"「宮津市財政健全化計画2011」、この二つの計画をもとに、市民と一緒になって、元気な宮津を再生し、豊かな市民生活・福祉社会を築いていかなければならない、そして何よりも、「行動をおこしていかない限りこの地に明日はない」との思いで、今後とも、市政の運営にあたる所存であります。御理解を賜りますようお願いを申し上げます。
 
 それでは、平成23年度宮津市予算案につきまして、御説明をさせていただきます。
 
 
【重点戦略】
 
本市がおかれておりますマイナススパイラルからの脱却を図るため、「地域経済力を高めること」「人口減少に歯止めをかけること」の二つの課題に真正面から取り組んでいくことが何よりも重要と考えております。このため、今後の10年間は、地域経済力を高めるための「自立循環型経済社会構造への転換戦略」と、人口減少に歯止めをかけるための「定住促進戦略」、この二つを重点戦略と位置付け、選択と集中をもって、全力を傾注していく所存であります。
 
 
 まず、重点戦略の1つ目、「自立循環型経済社会構造への転換戦略」についてであります。
 
 北近畿最大の観光地という大きな宝を十二分に生かして、地域経済拡大の鍵となる外からの資金いわゆる「外貨」を全産業がしっかりと獲得していく、また、本市の特性を生かせる新産業の創出、企業の立地促進などにも力を注ぎながら働く場を確保し、外貨を稼いでいく、そして稼いだ外貨ができる限り市内に還流・再投資されるといった、経済的に自立できる地域社会づくりを進めてまいります。
 
 このために、観光地としてのさらなる魅力付け、これまで十分ではなかった首都圏や中京圏での情報発信、観光人材の育成確保、そしてあらゆる産業が観光にくらいついて外貨を稼ぐなど観光革命を起こしていかなければならないと考えております。
 
 こうした下で、外国人観光客の受入態勢、中京圏等での情報発信、着地型旅行商品の開発、観光塾による人材の育成、パワースポットの活用など天橋立を中心とする観光のブラッシュアップを強力に進めるとともに、「まちなか観光」や「エコツーリズム」、さらに伊根や丹後地域との連携、新たな観光商品の開発等により、誘客の拡大を図ってまいります。特に、浜町周辺について、まちなか観光の集客拠点として、活性化を図ってまいります。
 
 外貨の受け皿と経済循環の仕組みづくりとして、農林水産業者や商工業者がお互いの経営資源を持ち寄り、観光業と連動して新商品を開発していくため「農商工観連携」を推進するほか、宮津の魚を中心とした食の魅力づくり、漁業生産者と旅館・飲食店、流通業者等関係者による意見交換や地産地商(消)店舗の認証制度の創設、まごころ市の充実など、宮津でお金を落としていただける仕掛け、地産地商(消)の取組を推進します。
 
 また、バイオマスタウン構想の下で、放置竹林を整備するとともに、バイオマス資源等として活用するための新製品の開発及び販売ルート、市場性・採算性の研究など新産業の創出に引き続き取り組むほか、し尿等のメタン発酵による処理施設の具体化に向けた調査・研究を進めてまいります。
 
 
 次に重点戦略の2つ目、「定住促進戦略」についてであります。
 
 UIターン希望者の受入態勢として、「みやづUIターンサポートセンター」を新設し、利用可能な空き家・空き店舗情報をはじめ、就農・起業支援策など移住・定住につながる様々な情報を一元化し、これを活用する中で、一年間の雇用を保障することで若者等の移住定住につなげていきたいという思いの下、国の緊急雇用対策制度を活用し、「公募型特産品開発チャレンジ」「水産加工技術の後継者育成」「限界集落新規就農者育成」など8つの「定住促進パイロット事業」と位置付けた雇用創出事業を展開いたします。
 
 さらに、市内雇用の維持、創出を図るため、先に述べた「自立循環型経済社会構造転換戦略」の施策のほか、今後需要の増大が見込まれる高齢者福祉施設の積極的な誘致により、高齢者福祉の充実を図るとともに、新たな雇用を創出します。
 
 また、若年層の定住に向けた動機付けとなる子育て応援の環境づくりとして、既存の保育サービスでは補えない、早朝や休日などの保育ニーズに対応するファミリー・サポート・センター事業を新たに開始します。
 
 さらに、地域リーダーの育成や市民の健康づくりにも力を注ぐほか、つつじが丘団地分譲に係る「定住促進奨励金制度」を継続実施するなど、住環境の魅力づくりに努めてまいりたいと考えております。
 
 以上の重点戦略を積極的に展開し、地域経済力を高めるとともに人口減少の歯止めにつなげてまいります。
 
 
【基本施策】
 次に、基本施策に基づき主要な取組について御説明をいたします。
 
 1点目の「観光を基軸とした産業振興」についてであります。
 
 来る3月12日、鳥取豊岡宮津自動車道宮津与謝道路が開通いたします。また、市制60周年の平成26年度には、京都縦貫自動車道が全線開通する予定であります。この二つの基盤整備を、本市経済発展に生かしていくため、より一層の観光地としての魅力づくりを急がなければならない、観光革命を起こしていかなければならないと考えております。
 
 観光のあり方を革命的に変えていくため、宮津・天橋立観光のブラッシュアップを図る中で、観光塾を立ち上げ、観光人材の育成、リーダーづくりを進めるとともに、様々な観光資源や地域産品を活用し、消費者ニーズに即した着地型旅行商品の造成、それを流通させるための首都圏、中京圏での積極的な情報発信を行うなど、効果的なプロモーション活動に努め、さらなる観光誘客を図ってまいります。
 
 また、外国人観光客の受入態勢を充実するため、外国語による案内窓口の対応指導や外国人向けガイドブックの作成などに取り組むこととしております。
 
 「まちなか観光」については、「宮津まちなか観光推進プラン」を指針として、宮津ゆかりの歴史的人物、有形無形の歴史文化資源を掘り下げる「歴史文化シンポジウム」や、灯籠でまちなかを彩る「宮津城下町七万石 和火2011」「観光まちづくりシンポジウム」の開催等に加え、これらまちなかの資源を生かした旅行商品造成を進めてまいります。
 
 エコツーリズムについては、「宮津市エコツーリズム推進協議会」を主体として、新体験プログラムの造成や地域の食と土産物等を組み合せ、旅行会社と連携しエコツアーの商品化を進めてまいります。
 
 観光消費の重要な経済資源である農林水産業については、まず、生産面において、一年を通じた多品種安定生産を図っていくため、引き続きパイプハウスの整備を支援するほか、特別栽培米の生産拡大を図るための農業機械導入、丹後とり貝の生産拡大に向けた育成筏の設置に対して新たに支援するとともに、アサリの種苗(しゅびょう)移殖(いしょく)、さざえ、うなぎ、アワビの種苗放流、また原木魚礁の設置、宮津湾内のヒトデ、ゴミ等の除去活動等を引き続き支援することとしております。
 
 販売・流通面においては、観光とも連動させながら、農林水産物を地域で消費し、また付加価値を付けて販売していくため、農産物等直売所「宮津まごころ市」の品揃えや開所日時を拡大するとともに、加工食品の新規開発、付加価値向上のためのパッケージデザインの開発など、新たな事業展開にチャレンジする事業者をソフト・ハード両面から支援するほか、地産地商(消)に取り組む店舗を応援する認証制度の創設、宮津の海の恵みブランド化推進協議会が行う観光客向けの地魚メニューの開発や「宮津の魚」PR活動等への支援など、6次産業化、農商工観連携を推進してまいります。
 
 また、生産基盤の体制を維持していくため、生産活動や農地保全活動を地域ぐるみで取り組む集落を支援してまいります。特に世屋、日ヶ谷、上宮津地区に加え、新年度から新たに日置地区においても、「里力再生事業」及び「共に育む命の里事業」を展開し、特産物の生産拡大や加工品づくりなど集落・地域の再生を図っていくこととしております。また、その他の地区においても、国の補助事業を活用し、生産基盤整備の面から老朽化が進む農業用水路の改修に取り組み、営農活動を支援していくこととしております。
 
 また、深刻な問題となっている野生鳥獣被害に対処するため、引き続き集落から要望のあったイノシシの捕獲檻や防護柵設置を支援するほか、捕獲・駆除対策の充実を図ります。
 
 商工業については、観光客をターゲットとした土産物・特産品開発や「観光商業化」の推進、「農商工観連携」を図るとともに、商工会議所による経営指導、空き店舗対策の取組支援を通じて振興を図ってまいります。
 
 
 次に、2点目の「環境保全と生活環境向上」についてであります。
 
 天橋立の世界遺産登録を目指す取組については、平成24年が世界遺産条約発効から40周年の記念年に当たり、その年の11月にはこれを記念する国際会議が京都市内で行われる予定となっております。世界各国から世界遺産関係者が多数集まるこの国際会議を一つの契機として、天橋立の価値を理解してもらえるよう諸準備を進めていくこととしております。また、世界遺産登録の後押しともなる文化的景観推進事業についても、地域の人々の生活や生業、風土により形成された景観・風景等を、将来に守り伝え、まちづくりに活用していくため、住民の皆さんの御意見や御理解をいただきながら、事業を推進してまいります。
 
 景観まちづくりについては、市民組織として設立された「宮津市まち景観形成協議会」や各地区の地域会議の方々と積み重ねてきたこれまでの成果を具現化するため、景観ガイドラインの作成及び「景観条例」の制定に取り組んでいくこととしております。
 
 阿蘇海の環境浄化に向けて、「阿蘇海環境づくり協働会議」に引き続き参画するほか、国、京都府等の関係機関と連携しながら、これまでのFFCなどの取組も踏まえ、シーブルー計画の中で、新たな浄化手法の調査・研究に取り組むこととしております。
 
 水道施設については、将来にわたる水道水の安定供給を確保するため、由良及び上石浦地区の施設統合に向けた整備を進めるとともに、新たに老朽化の著しい滝馬浄水場の改修を実施するほか、未普及地域の解消に向け、関ヶ淵、竹の本地区における簡易給水施設の工事に着手します。
 
 また、市内全域の早期水洗化を目指し、引き続き公共下水道施設の整備を進めるとともに、設置・維持にかかる補助制度を通じて浄化槽の設置拡大を促進します。
 
 
 次に3点目の「教育の充実と人材育成」についてであります。
 
 人と自然と文化のふれあいを通して感性豊かな人間の育成を図るとともに、豊かな教育環境の下で、高い志を持つ人材の育成に努めていかなければなりません。
 
 学校教育においては、新学習指導要領が小学校では23年度から、中学校では24年度から完全実施されることとなっており、質の高い学習環境の確保に向けて、指導書等や理科備品の購入等最終的な条件整備を行っていくこととしておりますほか、児童生徒の学習意欲の喚起、自ら学ぶ力を育成していくため、全国・府・市の学力調査結果を分析し、基礎的・基本的な内容の定着や学力の充実向上を目指す取組を進めてまいります。
 
 また、ふるさと宮津への理解と敬愛の心を育むことをねらいに、小学校4年生を対象に昨年度に引き続き「知恵問答 宮津ふるさと検定」を実施します。
 
 特別な支援を必要とする児童生徒一人ひとりの個に応じた学習指導を図るため、特別支援教育支援員を配置するほか、経済的に困窮されている保護者の負担を軽減するため、就学援助の認定基準を緩和するとともに支給費目を拡大することとしております。
 
 学校再編につきましては、子どもの成長、発達に望ましい集団生活や学習活動の確保といった観点からの宮津市学校施設再編計画を平成21年7月にお示しして以来、地域・保護者において、議論を進めていただいているところであり、今後とも、よりよい教育環境の実現を目指して、具体的な協議を進めてまいりたいと考えております。
 
 社会教育においては、市民が生涯にわたりスポーツに親しむことができる環境づくりとして「宮津総合型スポーツクラブ」の来年2月の設立を目指し、プレ事業を市民主体で実施していただくこととしております。
 
 また本年は、国民文化祭・京都2011の本番の年であります。1200人を超える出演者やたくさんの観覧者をお迎えする「民謡・民舞の祭典」は、本市の魅力発信の絶好の機会でもあります。円滑な大会運営に向けた実施体制の整備、あわせて多くの皆様を温かくお迎えできるよう「もてなしの心」を高める取組を進めてまいります。
 
 
 次に4点目の「健康増進と福祉の推進」についてであります。
 
 健康増進においては、引き続き健康検診事業を実施するとともに、新年度から、働く世代の大腸がん対策として節目年齢の方の検診費用を無料化します。また、市民の健康づくりを支援するため、保健センターに専門スタッフを配置し、地域や企業に赴いての健康教室・運動教室等を実施していくこととしております。
 
 児童虐待問題は、根絶を目指さなければならない社会課題であります。昨年、市内で発生した児童虐待事件を教訓として、市が設置している要保護児童対策地域協議会において関係機関とさらなる連携を図り、早期発見や未然防止のための家庭訪問、児童の適切な保護に努めるとともに、家庭や学校、地域など市民全般に強い問題意識をもっていただくよう積極的な広報・啓発活動に取り組み、児童虐待のない地域社会を目指してまいります。
 
 また、子育て支援については、各種の子育て支援施策を実施するとともに、上宮津小学校区における放課後児童クラブの通年実施を再開します。
 
 高齢者福祉においては、引き続き介護予防に重点を置くとともに、地域の高齢者が気軽に立ち寄れる常設サロンの設置を支援するほか、生活機能の維持向上、転倒防止のための住宅改修費の助成、ICTを活用したひとり暮らし高齢者等の健康見守りや買い物支援事業など、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らせる社会の構築を目指します。また、待機者ゼロを目指して、特別養護老人ホームの整備促進とともに、介護人材の育成に努めてまいります。加えて、老人クラブが行う、団塊世代等若手高齢者の加入促進、高齢者の生き甲斐を高めるための各種活動を支援するとともに、長年にわたり社会につくされてきた高齢者を敬愛し、地域ぐるみで長寿を祝う敬老事業を充実します。
 
 また、国の交付金を活用した高齢者の生きがいづくり拠点・新浜地区の「キセンバ港館」において、高齢者の知識や技能、経験を生かして、まちなか観光にも寄与する新たな「食」と「産物」の魅力創出事業を展開していただくほか、京街道の「みやづ屋」においても、引き続き高齢者のふれあい拠点事業を展開していただくこととしております。
 
 加えて、3月補正の案件ではありますが、新たに旧畑分校など市内4施設について、国の交付金の採択を受けることができました。今後、施設改修等を行った上で、高齢者の生きがいづくり、介護予防の拠点としての事業を展開してまいりたいと考えております。
 
 障害者福祉においては、障害者自立支援法に定める障害福祉サービスの適切な実施に加え、「くつろぎサロン」など障害のある人の地域生活支援と社会参加を促進する取組を進めるとともに、公共トイレへのオストメイト設置や視覚障害者用の機器整備等を実施するほか、福祉的就労における工賃アップを目的に、関係機関と協力して商品開発や販路拡大に取り組んでまいります。
 
 
 次に5点目の「暮らしの基盤の整備」についてであります。
 
市民が安心して安全に、そして快適に生活・活動できる環境をつくるため、国の社会基盤整備に係る交付金を最大限に活用し、道路及び河川等の整備を進めてまいります。
 
 また、災害に強いまちづくりをさらに進めるため、自助・共助・公助による災害対応ができるよう、避難情報などのメール配信システムをスタートさせるほか、地域の主体的な防災活動や特に市街地部での自主防災組織の立ち上げを促進してまいります。さらに、木造住宅の耐震診断事業について、新年度から専門家による補強方法の提案や概算工事費の算出を行うなど、よりきめ細かな対応を図り、住宅改修につながるよう努めてまいります。
 
 北近畿タンゴ鉄道については、沿線人口の減少に加え、高速道路網の整備及び高速道路料金の低額化等の影響を受け、非常に厳しい経営状況が続いており、先般、府において、経営のあり方を検討する会議が設置されるとの報道がありました。北近畿タンゴ鉄道は、本市・丹後地域と京阪神地域を結ぶ経済・活動の大動脈であり、沿線市町とともに開業時を思い起こし、維持存続と利用拡大に向けて考え直す一つの契機にしてまいりたいと考えております。
 
 
 最後に、「市民との協働」についてであります。
 
 協働のまちづくりを進める上での核となるのは、自治会であります。引き続き、地域課題や行政課題等を共有し、一緒になって行動していきたいと考えております。そうした中で、その根幹となる市民の自治会加入を側面的に支援していくほか、集会施設の改修に係る補助対象範囲を拡大します。
 
 
 
【財政健全化】
 行政改革大綱2006に基づくこの5年間の取組の中で、市民の皆様をはじめ、職員、議員の皆様にも御辛抱をいただきながら、財政は再建軌道にのせることができました。一方で、社会保障費の増大や地域経済の低迷、また山積する市政課題に対応していくため、しっかりとした行財政基盤を構築していく必要があります。このため、「宮津市財政健全化計画2011」を策定し、健全化基調へシフトしながら、今後5年間において集中的に行政改革を進めることとしております。
 
 初めに、「市役所内部の改革」についてであります。
 
 人件費の削減について、市長、副市長、教育長の給料カットについては、平成23年度から、市長は20%から25%に、副市長及び教育長は15%から20%に、減額率を見直すこととしております。
 
 次に一般職職員については、室長級は10%の減額措置の継続とした上で、副室長級については8%、係長級以下の職員については5%、その中の若年層職員については4%の減額措置としております。また、管理職手当の20%減額を継続するとともに、各行政委員会の委員等の報酬につきましても、原則、1割減額の継続をお願いしております。
 
 また、職員数につきましては、平成5年度の360人をピークに、組織体制の見直しも行いながら、これまで256人まで削減を進めてまいりました。これを今後の5年間において、26人以上削減し、230人以下まで減員していくこととしております。この計画に基づき、初年度にあたる平成23年度においては、10人の減員を行い、246人体制とすることとしております。
 
 また、一方で、「みやづビジョン2011」に掲げる重点戦略を積極的に推進するため、組織機構の一部再編を行うこととしております。
 
 この他、田井自然教育活用センターの廃止等施設の見直し等を進め、平成23年度におきましては、市役所内部の改革として1億9,800万円の減額としております。
 
次に、事務事業の改革として、し尿収集のくみ取り券売りさばき委託の廃止など事業の厳選、単位自治会への報償金の削減など補助金等の見直し、イベントの見直し等を進め、2,100万円の減額としております。
 
 また、基金の活用として、統廃合により、最大限有効・柔軟に活用し、2,600万円の財源を捻出するほか、公債費対策として、公債費管理プログラムに基づく投資的事業の厳選、新たな地方債発行の抑制により、市債残高を縮減するとともに、高利率債等の繰上償還を行うなど、100万円を削減しております。
 
最後に、収入の改革として、市税の滞納対策強化、ふるさと寄附の推進などを通じ、3,900万円の増収を目標としております。
 
以上の取組による、平成23年度予算における削減等の効果は2億8,500万円であります。
 
 
【雇用・生活緊急対策】
 次に、雇用・生活緊急対策についてであります。
 
 緊急雇用対策として、国の制度を活用し、関係団体への事業委託等により87人の雇用を維持創出するほか、離職者への緊急措置として、くらしの資金貸付限度額を引き上げるとともに、住宅手当緊急特別措置事業を実施します。
 
 また、先の12月補正や本議会でお願いしている3月補正予算での国の交付金等を活用した公共工事の前倒し発注に加え、景気対策として平成20年度から取り組んでいる市内企業への発注拡大の取組などを継続し、業況改善に努めてまいります。
 
 
【予算概要】
 最後になりましたが、平成23年度の予算の概要につきましてご説明をいたします。
 
 みやづビジョン2011に基づく宮津市再生への取組と、宮津市財政健全化計画2011に基づく足腰の強い行財政基盤構築・財政健全化への取組を基本として、「守りを固め、攻めの一歩を力強く踏み出す予算」として編成し、一般会計の総額は、105億2,764万2千円、対前年度比5.3パーセントの増としております。
 
 また、15の特別会計の総額を70億4,167万9千円、水道事業会計は6億207万2千円とし、一般会計を合わせた予算総額は181億7,139万3千円で、対前年度比3.6パーセントの増としております。一般会計の財源としましては、市税、地方交付税等の一般財源69億7,422万円、国庫・府支出金、市債等の特定財源35億5,342万2千円をそれぞれ計上いたしております。
 
 以上、元気な宮津を再生するための施策など平成23年度の市政運営の大綱及び予算概要について申し述べ、私の施政方針とさせていただきます。よろしく御審議の賜り可決いただきますようお願いを申し上げます。
 
 
 
 
 

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