![]() 写真提供:京都府立丹後郷土資料館 |
木造文殊菩薩坐像 戒岩寺は文殊(智恩寺)の奥の院と称され、智恩寺と並んで当地方の文殊信仰の中心の一つである。この像は、戒岩寺本尊としてまつられているもので、巨大な獅子上の蓮華座に坐している。 像は、頭体を通してヒノキ材の一木造で、前後に割り矧ぎ、内刳を施し、さらに首で割り放している。像内に永徳3年(1383)、臨阿弥による修理の記録があり、それによると、文永2年(1265)に仏壇から出火した火事で損傷し、寺も荒廃していたのを神告によって再興に着手し、10年をかけて復興したという。このときに補修された部分は、平成2年の修理の際に新たに手が加えられ、像容を一新した。すなわち、両肩から先と裳先は全く新補され、顔の左半部と体部前面の右半部、及び腰部分などに当てられていた後補材には、焼損を除いて修整が施されている。 当初の図像的特色は不明であるが、智恩寺像とは異なり、上半身に条帛を着けるだけであり、奥の院と称しながら像容の異なることが注目される。 また作風的には、太めにつくられた宝髻の形状、大ぶりの鼻や唇と厳しい目の作り出す引き締まった相好、豊かな肉どり、整った膝部衣文の彫法などに古様がみられ、平安時代後期の秀作である。 | |||||||||||||||
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