勢至菩薩

阿弥陀如来

観音菩薩

写真提供:京都府立丹後郷土資料館
木造阿弥陀如来及両脇侍像
 この阿弥陀三尊像は、禅海寺の本尊として安置されるもので、来迎印を結んで坐す阿弥陀如来を中心に、外側の手をあげ蓮茎を執り、腰をやや外にひねって立つ観音勢至の両菩薩を脇侍として配している。一般に来迎の阿弥陀三尊では、観音が蓮台をささげ、勢至は合掌する形をとるが、ここではそれと異なっている点が注意される。  ヒノキ材の寄木造で、中尊は頭体別材で、頭部は耳の辺りで前後二材を矧ぎ、首を樽差しとする。体部は前後二材で、これに膝前、右腰三角材、各肩先を矧ぎ付け、さらに肘、手首で矧いでいる。両脇侍は構造が異なり、観音菩薩は、頭体別材でそれぞれ左右二材を正中線で矧ぎ、これに肩、肘、手首及び足首を矧ぎ付けているが、勢至菩薩は中尊と同じく、頭部は耳後の線、体部は中央でそれぞれ前後二材からなり、これに肩、肘、手首、足首を矧ぎ付けている。  阿弥陀如来の細かい螺髪、身体各部の比例の整ったプロポーション、抑揚の少ないモデリングなど平安時代後期の特色をよく示している。脇侍像にもこれは共通し、その姿態は優美で、下半身の裳の表現には絵画的な趣がある。けれども冷たく厳しい相好や、中尊の衣文に現れている形式化したかたさと煩鎖な感があり、鎌倉時代へ移行する過渡的な様式を示している。  禅海寺は、貞観年中(859〜77)に寿福寺という天台寺院として創建されたと伝え、南北朝時代に禅宗に転じているが、本像は、天台寺院時代の遺品として貴重である。
重要文化財 数 量三躯
美術工芸品 年代等平安
彫刻 所有者禅海寺
日置地区 所在地字日置