褊衫裙
 日応上人が天正18年(1590)権律師に勅許された際に作った褊衫裙と伝えられる。褊衫裙は、袈裟の下に着る法衣で、大袖・垂領の形状をした上衣の褊衫と、腰に巻く裙子とで一具を成す。日蓮宗ではこの上衣と裙子を縫い合せた形状の直綴を正式の法衣としているが、また褊衫裙も使用した。褊衫は紅地鳳凰牡丹丸文散らし紗を用いた単仕立てで、袖と襟の裏に白地小花几文紗を縫い合せる。裙子も褊衫と同様の紗で、文様は各種の花丸文を散らし風に織り表す。腰回りに襞を取り、上辺に白平絹の腰紐を付け、裏は白平絹で縁取っている。  褊衫裙の生地には一般に麻布や木綿布を用いるが、ここでは薄物の紗を用いており、寺伝のごとく特別な法衣として作られたことを示している。この紗は、斜格子のように見える細かな地文のうえに、鳳凰や牡丹の丸文、あるいは花の丸文を散らしているが、その文様から明で製織された織物と考えられる。
未指定文化財 数 量一具
美術工芸品 年代等桃山 (裂地 明時代)
工芸品 所有者妙円寺
日置地区 所在地字日置