![]() 写真提供:京都府立丹後郷土資料館 |
海部氏系図 附 海部氏勘注系図 一巻 宮司家に歴代相承の秘巻として伝来した籠神社祝部氏系図である。体裁は巻子装とし、料紙は楮紙5枚を縦に継いで用い、中央に淡墨罫一線を縦に引き線上に歴代の人名を記し、さらに各人名の上に「丹後国印」とみられる朱文方印を1顆づつ捺している。 巻頭には「籠名神社祝部氏係図」の首題と「丹後国与謝郡従四位下籠名神従元于今所斎奉祝部奉仕海部直等之氏」の標記があり、次に「始祖彦火明命」から「児海部直田雄祝」にいたる歴代祀官の名を一筆で掲げている。本文の末尾は田雄の注記中「従嘉□」以下をやや欠失しているが、附の海部氏勘注系図によって「従嘉祥元年至貞観六年合十六年奉仕」とあったものと判断される。 本文の内容は、歴代の人名の表記および各人に付された注記の仕方によって大きく3期に大別される。すなわち、「始祖彦火明命」から「孫健振熊宿祢」にいたる上代、「児海部直都比」から「児海部直勲尼」にいたる海部管掌時代、および「児海部直伍佰道祝」以降の祝部時代の3期である。ここに記された人名は始祖以下直系の子孫のみを掲げており、同じく国宝の円珍俗姓系図(承和初年成立)とともに、いわゆる竪系図の古態を最もよく存する稀有の遺品として貴重である。その成立は巻首の「従四位下籠名神」の記載に基づき,籠神社が従四位下となった貞観13年(871)6月から、従四位上に叙せられた元慶元年(877)12月の間と認められ、料紙・本文の書風からも大略首肯せられるところである。 | |||||||||||||||
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